「ツィゴイネルワイゼン」のことを急に思い出した
帰りの電車の中でツィゴイネルワイゼンのことを
考えていた。なぜ急にそんなずいぶん前の映画のことを急に
想起したのかわからない。何か歴史のことを考えていて、連想で
鎌倉のことを考え、さらにツィゴイネルワイゼンに飛んだ??
とにかくすごい映画だったなと、いくつかのシーンを思い浮かべ、
鈴木清順は経済面では必ずしも恵まれていたとは言えないかもしれないが、
映画監督としてかなりの年になるまで溢れるような才能の持ち主だった、
などと考えていた。
帰宅してネットで鈴木清順の訃報を知った。自分は関係者でもなんでもないし
別に第六感的なものがある方でもない。ただ考えてみると、ツィゴイネルワイゼン
自体、そうした夢と現の間、正気と狂気のあわい、生(性)と死の境界を行き来するような、不思議な感覚を扱っていた映画だったと思い出した。